公的年金・運用見直しを? 2013年11月20日

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※- 公的年金・運用見直しを? 2013年11月20日

11月20日、NHK website ー: 巨額の年金資金の運用を手がけ、世界最大級の機関投資家である独立行政法人の「GPIF」。

政府の有識者会議は、収益性をより高めるため、資金の多くを国債に投資する今の運用方針を見直して、リスクのある金融商品にも投資することなどを求める報告書をまとめた。

政府は、成長戦略の一環として、全体で160兆円に上る公的年金を有効に活用しようと、有識者会議で検討を進め、20日の会議で報告書をまとめて、甘利経済再生担当大臣に手渡した。

それによりますと、今後、デフレ脱却に向けて物価の上昇が見込まれるなか、金利の上昇によって保有する債券が値下がりするリスクを抑えるとともに、収益率を高めるべきだとして、公的年金の運用機関は、国債などの国内債券を中心とした今の運用方針を見直すよう求めています。

特に、国民年金と厚生年金の積立金を運用し、資産総額が120兆円に上る世界最大級の機関投資家の「GPIF=年金積立金管理運用独立行政法人」については、全体のおよそ60%を国債など国内債券で運用する今の資産構成を見直し、株式などの割合を増やしていくことや、今後1年をめどに比較的リスクの高いREIT=不動産投資信託なども運用対象に加え、分散投資を進めることなどが課題だとしています。

そのうえで将来にわたって年金給付に支障が生じないよう、リスク管理を徹底しつつ運用実績を高めていくには「第一線の専門人材が必要だ」と指摘し、組織改革の必要性を強調しています。

GPIFの運用方針の見直しは、国内外の市場関係者から高い関心が寄せられている一方、年金資金の損失リスクが高まるとして慎重な対応を求める意見も根強く、政府の対応が注目されます。

< 世界最大級の機関投資家「GPIF」>

GPIFは、厚生年金と国民年金の積立金の管理・運用を行っている独立行政法人で、運用資産の総額は、ことし3月末で120兆円に上る世界最大級の機関投資家です。

年金積立金は、将来の年金給付の貴重な財源だけに、運用にあたっては長期的な観点から安全かつ効率的に行うよう法律で求められています。

年金の積立金をどの資産に、どの程度の割合で投資するかという運用方針は、金融や経済の専門家でつくる運用委員会の審議を経たうえで決定し、厚生労働大臣の認可を得ることになっています。

現在の割合は、基本的に、国債などの「国内債券」が中心で60%、そのほかの資産の比率は、「国内株式」と「外国株式」がそれぞれ12%、「外国債券」が11%などとなっていて、資産の大半は、民間の信託銀行や投資顧問会社に運用を委託しています。

運用実績は経済情勢によって毎年、変動があり、リーマンショックが起きた平成20年度は、収益額が9兆3000億円余りのマイナスとなった一方、昨年度は、株価の上昇を受けて、11兆2000億円余りのプラスとなりました。

GPIFが設立された平成18年度からの7年間の収益率は、プラス1.5%となっています。

< 公的年金 海外は株式で積極運用 >

GPIFのように巨額の公的年金を金融市場で運用している機関は欧米各国にもあり、債券よりも株式への投資割合を高くして積極的な運用を行っているのが特徴です。

このうち、アメリカのカルパース=「カリフォルニア州職員退職年金基金」は、ことし6月末時点で資産規模がおよそ25兆円に上ります。

資産の運用割合は、債券17%に対し、株式64%と、株式の比率が大幅に高くなっています。

また、資産規模およそ67兆円の「ノルウェー政府年金基金」は株式の割合が60%、およそ17兆円の「カナダ年金プラン投資理事会」も65%と、24%のGPIFを大きく上回っています。

それぞれの公的年金は、ほぼ毎年度、GPIFを大きく上回る運用実績を挙げていて、豊富な人材を抱えています。

カルパースの職員がおよそ2600人いるのに対し、GPIFはわずか79人にとどまっています。

その中には金融機関の出身者も含まれるということですが、詳しい内訳は明らかにされていません。

その一方で、リーマンショックの影響で世界的な金融危機が生じた平成20年度の運用実績は、カルパースがマイナス27.8%と著しく落ち込んだほか、ほかの2つの公的年金もマイナス23.3%からマイナス18.6%となり、GPIFのマイナス7.6%を大幅に下回りました。

このため、今後、GPIFが運用方針を見直す場合は、多様な金融商品を見極めたり損失が生じるリスクを適切に管理したりできる専門人材の確保や組織体制の整備が欠かせないと指摘されています。

< 経済再生相「運用の高度化に取り組む」 >

報告書を受け取った甘利経済再生担当大臣は、「今回の報告書では、分散投資の促進や、リスク管理体制、株式への長期投資における収益向上の方策など、横断的な課題に対して、提言を取りまとめていただいた。今後は、この提言に基づいて、各省庁と連携しつつ、政府一体となって、公的な資金の運用や管理の高度化の実現に向けてしっかりと取り組んでいきたい」と述べました。

< 連合「リスク性高い運用望んでない」 >

運用の見直しに慎重な連合の花井圭子総合政策局長は、NHKの取材に対し、「年金は老後の生活のため、何十年も働いて保険料を払っているもので、誰もリスク性の高い運用を望んでいない。年金の運用は40年や50年という長い期間で捉えるべきものであり、短期的に景気がよくなり、株高で利益が出たというようなことで一喜一憂する性質のものではない。現在の債券中心の運用を見直す必要はない」と述べました

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