ITで“おもてなし”相次ぐ新技術 2014年05月07日

**
※- ITで“おもてなし”・相次ぐ新技術 2014年05月07日

5月07日、NHK website ー: 日本を訪れた外国人旅行者は去年、初めて年間1000万人を突破し、今年に入っても増え続けています。

ただ「ことばの壁」で困るケースは今も少なくありません。

こうしたなか、IT=情報通信技術を「おもてなし」に生かそうという動きが広がっています。

- NHKネット報道部・松田透記者 -

**
≪ 「世界一」の音声認識技術 ≫

スマートフォンに向かって話しかけるだけで、自動的に外国語の音声に変換してくれる翻訳・通訳アプリ。

今やさまざまなアプリが登場し、その技術は急速に進歩しています。

中でも、日本の長年の技術を蓄積し開発されたのが、独立行政法人の情報通信研究機構の「VoiceTra4U」(ボイストラフォーユー)。

14か国語の音声に対応し、日本語を英語に翻訳した場合、そのレベルはTOEIC 600点に相当するということです。

無料で公開され、以前のバージョンと合わせて、これまでに100万人近くがダウンロードしました。

日本が自動翻訳機の開発を始めたのは28年前

海外で本格的に取り組んでいる国は、まだありませんでした。

7年前には、カメラほどの大きさの試作品が完成。

そのあとのスマートフォンの登場で、誰もが身近に使える存在になりました。

「VoiceTra」のシステムは、音声認識の精度を競う国際的なワークショップで、2年連続で世界一になっています。

≪ 精度向上の背景にビッグデータ ≫

翻訳の精度を高めることができた背景には、インターネットの普及もあります。

例えば英語といっても国や地域によって発音や表現のしかたが異なります。

声の高さや話し方などの個人差もあります。

このため、人の話す音声や文章のパターンを多く集めれば集めるほど、正確で自然な文章を作ることができます。
 
「VoiceTra」のシステムでは、日本語と英語の対訳だけで、およそ100万に上る文章を集めています

以前はデータを集めるのに話し手を用意して録音するしかなく、多くの手間や時間がかかっていました。

ところが、今はインターネット上に音声の付いた動画や文章などが膨大な数、公開されています。

こうしたビッグデータのうち、著作権上問題のないものを収集・分析することで、精度が格段に向上したのです。

≪ 利用端末や用途・さらに広がる可能性 ≫

「VoiceTra」のアプリは、文字から文字への翻訳も合わせると、対応できることばの数は世界27言語に上っています。

情報通信研究機構では、世界中の研究機関などと共同研究を行っていて、今後、対応できる言語をさらに増やしていくことにしています。

また、ウエアラブル端末の普及を見据えて、ヘッドセット腕時計型の端末などでも使う実験を進めています。

情報通信研究機構ユニバーサルコミュニケーション研究所の木俵豊研究所長は

「今は観光に関することばが中心だが、将来は医療、災害など生活の幅広い分野に広げていきたい。伝えたいことをどこでも誰にでも伝えられる。

世界中でことばの壁がなくなっていく。そういう社会を実現させたい」と話しています。

≪ ITに気配りをプラス ≫

一方、最新技術に人の気配りを加えて、きめ細かなおもてなしを目指すサービスも生まれています。

開業からまもなく2年を迎える「東京スカイツリー」では、展望台の入場者のおよそ10%が外国人観光客です。

この中にある墨田区の観光案内所では、テレビ電話のシステムを使った通訳のサービスを導入しました。

タブレット端末で外国語を選ぶと、画面にオペレーターが登場し、外国人とのコミュニケーションを助けてくれます。

先月、中国人観光客が観光地への道案内を求めてきました。

オペレーターの男性は、乗り換える駅を間違えないように、駅の名前を中国語の読み方でも説明していました。

24時間5か国語に対応するこの「どこでも通訳」というサービス。

電話通訳を行っている複数の会社と契約し、空いているオペレーターに自動的に回線をつなぐ仕組みです。

月の基本料金がおよそ3000円で、外国語のできるスタッフを常駐させることができない小規模な旅館やホテルなど全国15か所で利用されています。

旅行会社などで登録すれば、個人のスマートフォンでも利用できるサービスも始まり、レストランのメニューや街頭の表示をカメラで写して通訳してもらうなど、旅行のさまざまな場面で使うことができます。

≪ 通信インフラが進化を後押し ≫

こうしたサービスが増えている理由の一つには、LTEやWiFiなどデータ通信の高速化があります。

例えば翻訳アプリの場合、スマートフォンのマイクで拾った音の情報はデータ通信でサーバーに送られます。

これが文章として認識・翻訳され、再びスマートフォンに送られます。

このため、データのやり取りが速くなるほど翻訳のスピードも速くなります。

次世代の高速通信も技術開発が進んでいて、ますます実用的なレベルになっていくとみられます。

≪ ITおもてなし・目標は東京五輪 ≫

6年後の2020年に開かれる東京オリンピック

政府は、このときに年間の外国人観光客を2000万人にするという目標を立てています。

このため、総務省は先月、翻訳アプリなど多言語の音声翻訳システムを高度化していく計画を発表しました。

今年度も補正予算に10億円を計上し、実際に社会の中で使いやすくする取り組みを進めていくとしています。

外国人が十分なおもてなしを受けられて、日本をもっと訪れたくなる。

そうした社会を6年後に実現できるのか、今後の進展をさらに見続けていきたいと思います

*-*

広告
カテゴリー: 13- website - パーマリンク

ITで“おもてなし”相次ぐ新技術 2014年05月07日 への1件のフィードバック

  1. ITで“おもてなし”・相次ぐ新技術 2014年05月07日

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中