復興事業:契約額が5分の1が2倍以上 2017年03月04日

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※- 復興事業契約額が5分の1が2倍以上 2017年03月04日

3月04日、NHK website -: 東日本大震災のがれき処理や原発事故の除染など国や県が発注した大規模な復興事業でゼネコンとの契約額が途中で増額されるケースが相次ぎ、全体の5分の1の事業は契約額が当初の2倍以上に引き上げられていることがNHKの取材でわかりました。

こうした契約変更について環境省や岩手県はホームページで公表しておらず、専門家は「税金のむだづかいや不正につながりかねず情報公開の徹底が必要だ」と指摘しています。

NHKは震災後に宮城県と岩手県が発注した「がれき処理」や環境省が発注した原発事故の放射性物質を取り除く契約額1億円以上の「除染」、それに除染で出た廃棄物を処分する中間貯蔵施設の関連工事など合わせて73件の大規模な復興事業についてゼネコンとの契約状況を調べました。

業者の選定は「価格面」や「技術力」を総合的に判断する方法などで行われましたが、「これまで経験がない震災後の事業で緊急性が高く正確な業務量を見極めるのが難しかった」などとして全体の87%にあたる64件の事業でゼネコンとの契約額が途中で増額され、全体の5分の1は契約額が当初の2倍以上に引き上げられていることがわかりました。

環境省などは公共工事の契約額を30%を超えて増やす場合、増額分については新たに入札を行うなどして契約し直すことを原則としていますが、NHKが調べた復興事業では全体の60%余りで契約額が30%以上増額されていたにもかかわらず新たに契約が行われたケースはありませんでした。

こうした契約変更について、宮城県は事前に議会の議決を経たうえでその内容をホームページで公表していますが、環境省や岩手県は情報公開のルールに従ったとして契約変更をホームページで公表せず、岩手県は議会にも変更された事業の契約額を報告していなかったということです。

さらに震災から6年となることしに入ってからも除染や中間貯蔵施設など4件の事業で契約額の大幅な増額が続いています。

大幅増額の復興事業

環境省がおととし10月に一般競争入札で発注した除染で出た廃棄物を処分する「中間貯蔵施設」の関連工事は当初、5億3000万円余りで大手ゼネコンのグループに発注されましたが、去年3月から先月にかけて4回にわたって契約が変更され、契約額は当初の5倍以上となる27億円余りに膨れあがっています。

また岩手県が平成23年12月に発注した宮古地区のがれき処理事業の契約額は平成24年3月から翌年2月にかけて3回にわたって契約が変更され、当初の36億円から2.2倍となる81億円に、宮城県が平成24年5月に発注した気仙沼地区のがれき処理事業の契約額は当初の484億円から1.5倍の729億円にそれぞれ引き上げられています。

また環境省がおととし4月に発注した双葉町の除染事業の契約額は去年8月までの半年間に3回にわたって契約が変更され、当初の22億円から3.8倍の84億円余りに、おととし7月に発注した南相馬市の除染事業の契約額は当初の96億円から2.3倍の222億円余りにそれぞれ引き上げられています。

環境省と岩手県はネット公表せず

国や自治体などが発注した公共事業の当初の契約額は透明性を確保するためホームページなどで公表されていますが、その後の契約変更の内容を公表するかどうかは自治体によって対応が分かれています。

宮城県はがれき処理について「多額の支出を伴う事業でありすべてをオープンにする必要がある」としてゼネコンとの当初の契約を変更する際には議会の議決を経たうえでその内容をホームページで公表しています。

一方、岩手県は今回、NHKの取材に対し契約変更の内容を初めて明らかにしましたが、それまで変更された事業の契約額を議会に報告せずホームページや県報などでも公表していませんでした。

岩手県は建設関連の事業については契約変更の理由や金額を公表するよう県のルールで定めていますが、「がれき処理事業は価値のない廃棄物を処理する『役務』であり建設関連の事業ではない」などとして公表の対象にしていなかったということです。

岩手県の担当者は「県のルールに照らしてがれき処理の契約変更は公表する必要がないということだった。公金は1円であっても大切なお金なので適切に使っている」と話しています。

また環境省は除染や中間貯蔵施設の整備などの契約変更について福島市の事務所の閲覧室にあるファイルに資料を挟む形で公表しています。

しかし、ホームページなどでは見ることができないため、契約変更の情報を知るには福島市の事務所まで足を運ぶ必要があります。

環境省の担当者は「書面の閲覧による公表は会計上のルールで認められており方法に問題があるという認識はない」としたうえで、ホームページなどで情報公開を進めるかについて「指摘があったので課題として受け止める」と話しています。

専門家「契約変更の情報公開が必要」

公共事業の入札や契約の問題に詳しい上智大学法科大学院の楠茂樹教授は復興事業で契約額の増額が相次いでいることについて「誰も経験したことのない震災後の事業なのでどうしても事前の見込みと違うという状況は発生しうるが、契約額の増額がここまで激しく行われるのには違和感を感じるし契約額が2倍3倍になるのは通常ならありえない話だ。

最初の入札では予定価格を1円でも上回れば無効になるのに、お金を使えば使うほど契約変更で予算がつくということになれば歯止めがかからなくなり公金の有効利用の観点からも検証し直す必要がある」と指摘しています。

また契約変更の情報公開については「最初の契約の透明性は確保されているが、その後、契約がどのように変化したのかについては情報公開が不十分だ。契約額が当初の2倍3倍になっているケースがあるのにその情報が積極的に公表されなければ税金が有効利用されたかどうか議論することもできず市民の不信を招くことになる。不透明な部分は不正や癒着、甘えが生じやすく情報公開を徹底する必要がある」と話しています。

そして、震災から6年となった今も復興事業で契約額の増額が続いていることについて「これだけ長い期間、事業を行っているのだから、改善が進むはずなのに今も繰り返されているのは不信感を招く。復興事業には現在進行形で税金が投入されており有権者はもっと厳しくこの問題を見ていく必要がある」と話しています

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